トップ詩全集 / Life is a Flower.

夕べの星

なかむらきみのすけ(投稿日:2003/02/15)

「夕べの夢」

夕べの夢を、もうわすれちまった。
今はパソコンの前に座り、自分の現実ってやつを
考えなきゃならない。
外は朝から大雨で、
ひょいと出かけたくもならない。

大昔の友達の親父が倒れたって聞いた。
あいつは遠くから駆けつけた。
仕事を終わらせてから、車を走らせて。
顔色が良くない親父を見て、彼はこう思った。
この人は、こうなってもまだ、お袋に面倒かけて、
最後でも変われずに、
そうやって
死んでいくんだなと。

あのころはわからなかった、
あいつのことが、少しだけわかった気がしたな。
何かが足りなかったんだ。
今は、
幸せともいえないけど、
親父が全てではないだろう。

俺はどうなんだ。
俺は何を感じることが出来るのか。
この無感覚を決め込んだ、腐りかけた魂を、
俺は、残りの時間で、
どうにかできるのか。 
あいつも戦っていたんだな。