トップ詩全集 / Life is a Flower.

金色の瞳

蒼井氷(投稿日:2006/02/25)

悲しみを背負った 粉雪が

はらはら はらはら 舞い落ちるから

僕の涙は 溶けていきます



白い歯を見せて 笑う君が

なんだかとっても 靄けるから

僕の心は 溶けていきます






何も起こらない穏やかな日々

そんなありきたりの毎日に

想いを乗せて

飛ばそう、だなんて

あのころはきっと

若かったんだな



ただ、やりたい。知りたい。できる。

そんな好奇心だらけの

僕たちだったから

壁も障害も 目に映らなくて

ただ、光り輝くほうへ

ひたすら進んでいたんだな。





いつの日か 翼は

自分の心も体も支えきれなくなって

初めて地面を歩くことを覚えた

それからは つまらない世界だったけれど

仕方がないと 毎日ため息に身をゆだねて

しわくちゃになる スーツの格闘

灰色の ボルテージが上がるばかり





悲しみを浮かべた コーヒーに

ゆらゆらゆらゆら 浮かぶ月

僕の心を静めて 夜を鎮めて

目を閉じる 記憶の向こうへと





桜色に舞う 君の笑顔を

光り輝く 瞳を

そっと 思い出して












そのドアを開けよう