春の雪
岸子(投稿日:2007/03/12)
今朝起きたら雪が降ってた
あなたの好きな純愛小説じゃないけど
春の雪ってもっと淡くて、美しいものだと思ってた
もう三月なのに
雪が降ると寒くて仕方ない
泣きはらした目を伏せたまま雪の道を歩く
ブスな顔は見せたくなくて、いつも隠してた
それは意地でも防御でもなく
乙女心と恋心だよって、いい年した可愛くない女が言っても
あなたは殴らなかったね
本当はもっとずっと前から傷つけていて
失っていたのかもしれない
私は気づかなかったり
気づいてないふりをしたり
あなたと一緒にいた冬は
暖冬だった
あなたに溜め込ませた冬の涙
冷たい指
ブスな顔を上げたら、腫れぼったい目に触れてくれる?
春の雪
気持ちよくなっちゃうから
やっぱり下を向いて歩くよ
だから
はやく泣きやんでね