薔薇の終焉と再生
愛染明王（投稿日：2007/07/14）
それはもう過ぎ去りし日々のこと
貴方に初めて逢ってから淡き恋心を知る
いつまでも耳に残るほろ苦いバスの声音
ホワイトとダークの衣
紳士でインテリ上流階級
私はいつしか知らない間に愛していた
哀しいかな想いは叶わないと決まっている
そんな貴方のことだから幾多数多の楊貴妃を虜にし
きっと愛を囁いている
私は西太后の如く妖婦達らに生き地獄を与えん
嫉妬と羨望の炎は閻魔大王をも焼き尽くす
炎をあらわす紅玉の連なる首飾り
サファイアの涙を流しながら思い切り引きちぎる
バラバラとこぼれる紅玉
愛の終焉化粧台の鏡に真紅の口紅で書く「I love you」
虚しさを抱えすぐに拭き取る
想いは心の箱の中絶対の秘密
鍵は貴方
永遠に開けられることはない
魂は彷徨い貴方の影を追う
救いを求めん清き乙女マリア様
どうか私を助けて下さい
地獄に堕ちたのは私の方
受胎告知の如く天使が舞い降りて
心の呪縛を解いてくれると願わん
想いはサラサラと淡い紅水晶の砂となって
クリスタルの川に遥か遠く流れていく
ありがたき洗礼私を白く染めていく
いつの日かエメラルドを頸に飾り
ダイアの愛を誓わん