単品・習作集 / Life is a Flower.

Hitomi

わたしはこの瞳が嫌い
誰もが「綺麗」と口にするこの瞳が
─大嫌い─
他人(ひと)はそう口にしながら
一体、何を見てきたのいうの?
「目は口ほどにモノを言う」なんてウソ
誰にも何も、分かりっこないもの

あなたにはもっと分からないでしょうね
わたしの想いなんて、これっぽっちも届いてない
まぁ、わたしが目醒めた頃には
口で伝えたところで何も変わりはしなかったけど

最後にあなたにあげるつもりで
結局あげられなかった想いは
─本当に─届いてなんかなかった

「もう好きじゃない」
そう思われていたのを知った瞬間
「わたしこそ愛されてない」と察した

わたしにはあの時期
この─役立たずの─瞳には
『最後』が見えて─それでも─
その先の『永遠』がしっかりと映ってたのに

あなたには見えなかったものが見えたなら
いっそのこと、全ての光輝(ひかり)も必要なかった

─『最後』が見えていたのに
 本当はありえるはずのない『未来』なんて─

わたしには言葉で想いを伝えられないから
この瞳が心の内の思いを伝えられないなら
光輝を映す瞳なんて必要なかった

─『最後』が見えていたのに
 本当はありえるはずのない『未来』なんて─



『未来』なんて、必要なかった


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