単品・習作集 / Life is a Flower.

Light and Dark

風が止んだ
気がつけば深い闇の中
「もう、行き着く先もない」
─と言うこと、か…
あれほど激しかった風が─

この沈黙は“終着駅”
十字架を背負ったがばかりに
『宿命』のために館を出てみれば
遥か地の果てまで至ってた

─声が…、聴こえる─
恐怖と狂気が入り混じった『叫び』
何も望み叶わずに堕ちて行った亡者の声
私は─同じくして─何もできず
この地に辿り着いた“世捨て人”かもしれない

背負った『宿命』の真意さえ
私に知る由はないけれど

せめて火を灯そう
誰かが使命を果たし
この地に光輝(ひかり)を届ける時期(とき)が来るまで
誰を責めることもできずに狂気に犯された
─私と同じく─弱き者たちへ

せめて歌を紡ごう
恐怖に乱れ果てた心が─少しでも─和むなら
この些細かな生命、続くまで
─私と同じく─力及ばぬ者たちへ

たとえ、もう彼らを助ける術がなくとも
風はとうに止んだのだから
火を灯せば─いずれ─
希望に満ちた光輝が訪れる


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