単品・習作集 / Life is a Flower.

Never End

せっぱづまった私には強く願い続けた想いがあった
「もう終わりにしたい、何もかも…」
どれだけ強く願っていたか
どれだけ強く願い続けていたことか
結局何一つ願いが叶うことなんてなかったけどね


私の願いなんて叶わなくて、良かったと思う

たとえ“終わり”でなかったとしても
本当は忘れてしまった方が幸福せだったかもしれない
それこそ─なにもかも─

だけど現実を目の当たりにして思ったわ
私の願いなんて叶わなくて、良かった…って

人間の人生は「死んだ」だけではなにも終わらないの


隣りに暮らしていた─本当にごく平凡な─家庭は
─今はいない─
私の後輩だった女の子の父親が
とある事件以来姿を消して
独り残された母親も逃げるようにどこかに去っていった

真実をはじめて知ったとき、愕然とした

人間の人生は「死んだ」だけでは済まされないの
─あの事実に─
すべてを捨てさせるほど父親は復讐に駆られていたらしい
彼女は2歳年下だったけね、もう…、だいぶ年の差がついたけど

本当は忘れてしまった方が幸福せだったかもしれない
それこそ─なにもかも─
彼女の父親にしても…、そう
だけど人間の人生は「死んで終わり」にはならないのよ

誰かがその運命を引き継いで─そして歯車は狂っていく─



だいぶ昔、
まじめなだけが取り柄の父親だと、そう彼女は笑ってた


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