詩集:静寂の街 / Life is a Flower.

ほたる

水の流れる音がする
それで川辺にいることが分かったわ
空を見渡せば満面の星空
だけど月は見当たらない─今日は月篭り─

暗すぎるわね
どこまでが河原で─どこからが河で─?
ちょっと動くには怖いわね
向こう見ずだから、きっと河に落ちちゃうね

誰も迎えに来ないけど
それを淋しいなんて思ったことはないわ
それでも誰かに導かれるようにここに来て
誰もいなかったのがちょっと虚しくて─

自分に少し─溜め息─


どうってことなかった…、はずなのに
少しずつ溢れてくる涙
一粒ずつゆっくりと零れて─落ちる─
同じようにほのかに輝く小さな明かり

何もない川辺だった…、はずなのに
驚いて見渡せば
首を振るのに合わせたように─
小さな光は飛び交って

そうね、朝まで待ってみるわ
周りが見えるようになるまで一緒にいてね
鮮やかに舞って 虚しさを慰めて
Light Dance.


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