医者嫌いだった私

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アルコール依存症の治療で、私の医者嫌いも治して頂きました

  私は、子供の頃から医者嫌いだったように思います。これが決定付けられたのは、中学生の頃皮膚科の診察を受けてから。太ももに数本の縞模様のようなものが表れ、気になっての受診しましたが、医師の話では問題のあるものでは無かったようです。しかし、珍しい症状であったらしく、本を片手に看護婦を呼んで説明するし、近くの大学病院まで研究のため同行するように求められました。思春期にパンツ丸出しで看護婦の前での説明に困惑し、「俺はモルモットでは無い」と強く反発しました。

   それ以降大病を患うことなく成長し、お酒を飲むようになり、会社の健康診断ではよく検尿で再検査となりました。理由は糖が降りているとのことで、血液検査をすると常に問題無しとなります。体質的に糖が降りやすく、両親が糖尿病を患っていることもあり気をつけるように注意されることが多かったのですが、具体的な生活改善の指導も無く、何のための注意であるのか理解に苦しみました。

  その後、今ではストレスによる免疫力の低下と大量飲酒が原因と考えている体調不良となりました。当時、医師の診察では原因が判らず、肩が痛ければ整形外科へ、お腹の調子が悪ければ内科へと、自分の症状に当てはまる回答が無いまま医師への不信感をつのらせていきました。

  挙句は、調子が悪くて内科を受診した時に、医師には自分がお酒を多く飲むこと、よく手の指や足の指をつってしまう事を説明しましたが、アル症のことを知らない医師からはまともな回答は無く「今時珍しいく栄養失調だ」と言われ点滴をうたれたのです。この時、点滴の仕方が悪く後で手が紫色になってしまい、食事はとっているのに栄養失調?点滴で手が紫色になっているのを見て、医者をまったく信用出来なくなってしまいました!

  この後、少々調子がわるくても医者にかかることなくお酒を飲む量が増え、肝機能の低下から内科医に入院することとなりました。この時も、アル症とは関係の無い診断で、血糖値の異常から糖尿病の治療と称して食事療法を受けましたが、入院したその日の夜、低血糖から冷や汗が出て、角砂糖を食べらせられるはめに陥ってしまっいました。翌日からは、食事療法は解除され、24時間の血糖値調査と内臓の奇形の有無の調査など、血糖値異常の原因を調べましたが、原因不明のまま肝機能の回復とともに血糖値の異常も無くなりました。退院時の医師の話では、体質的なものであろうからこれまで通りに生活して良いとの事。この時の主治医は、病気の説明や診察の態度など信頼出来るものだったのですが、残念ながらアル症のことには精通されていなかったため、これだけの医師にも自分の病気の本当の原因は判らないのかと、現在の医療のレベルは低いものだと誤解してしまいました。

  その2年後、体調不良から会社の診療所で検査を受けと時、肝機能低下から内科医への入院を勧められました。医師への不信が強く、入院しても朝夕の点滴と安静にするだけでなのだから、入院することなく治療したいと言う状態になっていました。この時、友人が産業医として定期的に診察に訪れる精神科医の診察を受けるように手配してくれ、お前はアル中なのだからアル中の専門医に診てもらえと言われました。自分でもアル中だとの認識はりましたが、メンタルヘルスの観点から精神科医の診察を受けたときには、何も進歩が無かったことから気が進みませんでした。しかしアルコールの専門医だとのことだったので、何か判るかも知れないと、初めてアルコール専門医の診察を受けることとなりました。

  すると、今までとは全く異なる診察内容で、自分の症状を説明する前に言い当てられる始末で、専門医の話なら信頼出来ると感じました。これが、アルコール依存症治療の開始であり、今では医師に対する不信感も払拭されています。餅は餅屋へとの言葉もありますが、内科の先生方にも、もう少しアル症に対する知識を持って頂いていれば、私の医師嫌いも本格的なものにならずに済んだのではと思っています。


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