【基本設定】
聖×祐巳が当サイトのメインです。

ついでに管理人の好みによって、聖さまは大学生、祐巳は高校2〜3年生
当サイト発行の聖×祐巳本、「たとえば君が」のその後の話を書いていってます。そのうち、祐巳もリリアン卒業後の、社会人話も書く予定…?

リリアン女学園のときの聖×祐巳は、どうしても栞さんの存在が聖の心のどこかにあって、わたし的にもそれは必要だと思うのと、聖が祐巳のことを本当の意味で気にしはじめたのは卒業式前日であってほしいという願望から。(そして希望)

当サイトの聖×祐巳恋愛軸は、基本的には聖さま大学生、祐巳高校3年生。
を、とても推奨してます。(笑)
わたしの好み。

「たとえば君が」について。
読まなくても特に平気です。…だと思います。(たぶん)
簡略説明させて頂きますと、聖さまの卒業式後に時々会って話したりしてた二人が紆余曲折、思考迷走ののち、なんとかめでたく落ち着きました、という感じの話。なんというか聖さま苦悩の話のような気も。
まだ書き終えていないので……だいたいこんな感じで捉えていて下さると嬉しいです。下の方に、補足文章少しだけ載せておきます。本文で使うか否かはまだ未定ですが……わたし的イメージのふたり、ということで。
あ、あと時々、基本設定外のお話も書いてるかもしれません。


【祐巳について】
・基本、祥子さまのことは大好きです。
・でも祥子さまへは敬愛、聖さまとは恋愛。
・一人暮らしの聖さまのマンションに時々遊びに。
・将来についてはまだ微妙に戸惑いがある。


【聖さまについて】
・(それなりに世間の目を気にしつつ)祐巳、一筋。
・自己の性癖の特殊さゆえに、時々、迷ったりもする。
・加東景とは良き友人、かつ、相談相手。
・祐巳が卒業するまでは微妙に清い関係を心がけている。







「たとえば君が」





















 吐き出す息がひどく冷たく思えた。
 風の冷たさよりもずっと、それは心にしみ、頼りない祐巳の指先を震わせる。或いはそれは祐巳ではなく、聖さまの震えであったかもしれない。
 どちらであるのか、祐巳にはよくわからなかった。しかしわからずともよいと思った。
 ただ確かなことは、今、この指先が繋がっているという事実。
 願いと、想いをこめ、祐巳は長い長い沈黙が破られるときを待った。
 吐息はますます冷たく、祐巳の心に入り込む。
 待って、待って、ただひたすらに…待って。
 やがて祐巳の前でそれは紡がれた。
「……五年後、十年後、明日のことだってわからないときもあると思う……だけど、いいのかな……それでも……いいの、かな?」
 もちろんです、と微笑む祐巳の瞳を見て、聖さまは一度だけ目を閉じ、何かを堪えるように顔を歪めた後、
「…………祐巳ちゃんと、いっしょに居たいよ」
 吐露する気持ちを小さく低く囁き、未だ微笑み続ける祐巳にその想いを真摯に告げた。
祐巳が、もうずっと聞きたかった、待ちわびていた言葉とともに。



 ――――――そして。








それからほんの少し未来の話へ。