Out of standard #45
ハロウィン改造論

即答出来る人が日本に何人いるんだろうか。

 10月31日が何の日か。




答えは「ガスの日(日本ガス協会制定)

…ではなく、ハロウィン。


あの、カボチャのランタンをそこら中に飾って、
お化けの格好をした子ども達が近所の家を周り、

 「イタズラされたくなきゃお菓子をおくれ!」

とか言ったりするイベント。
「トリック オア トリート!」だっけ?

大人は仮装してパーティとかする…だったと思う。




いつまで経っても日本で普及しないのな。



その理由について、どっかの雑誌で偉そげなヒトが

 「お菓子を貰えない時はイタズラをして報復する、という
 “脅迫”を彷彿とさせる手段によってお菓子を手に入れる行為が
 子ども達の潜在的意識に悪徳の快感を芽生えさせ、
 教育と自我の中で培ってきた自己の道徳観が
 揺らぎ、繰り返し行われる中で次第に麻痺されていった結果、
 現代の犯罪低年齢化を象徴とする…」

とか何とか、小難しいこと言いながら分析してた。

こいつバカだ、と思った。




男と女が主役にならない、
企業も販促キャンペーンを展開しづらい、

そんなイベントが日本で流行して定着するほど
日本人は心に余裕がない。


それに、そもそもが控えめを良しとする
引っ込み思案な民族である日本人にとって、

 ふざけた格好して

 知らない家に行って

 脅迫まがいのセリフを吐き

 チロルチョコ クラスのお菓子をチョビッともらって

 意気揚々と引き上げる

これは頂けません。愛する我が子にそんなコトさせられません。
ましてや、自らハリーポッターの出来損ないみたいな格好して立食パーティなんて。
出来るわけ無い。

HO-!HO-!HO-!と笑えるアメリカ人しか出来やしない。


だからどうだろう。
もっと日本人の魂に呼びかけるハロウィンにしたら。
何も、無理して全て欧米風にすることはない。
日本に合う形へ変えていけばいい。

クリスマスだって、神と家族に感謝する1年で1度だけ聖なる奇跡が起きる日だったものを、

 日本中のラブホテルが満員になる

という、マリア様も目眩を起こしそうな日に変わり果てさせた日本だもの。
ヤレばデキるさ。


まず格好だ。

子どもも大人も、基本的にお化けに仮装するのがルールのようだが、
大体、ドラキュラとかフランケンとか、
日本人がやって様になるわけがない。

ここはやっぱり和風なお化けで、というのが自然な流れでしょう。


大人の男性は全員、頭に矢の刺さった落ち武者で。

大人の女性は全員、貞子。

お菓子をもらいに各家庭を回る子ども達は全員、
「呪怨」に出てくる白い子供。(俊雄クンというらしい)



  子供が近所の家のドアを叩く。

  子供が来たことを知り、お菓子を用意して笑顔でドアを開ける老人。

  目の前にパンツ一丁の白い子供の集団。(体育座り)

  リアル・呪怨!




それで格好はいいとして。
お菓子をもらうくだり。

確かに、バカなオッサンが知ったような口ぶりで話してましたが、
「お菓子をくれなきゃイタズラするぞ」
というのは、現代ではいささか世間の目も厳しいか。

ここは一つ、「ニート」予備軍を作らないためにも、
和の伝統心「働かざる者、食うべからず」を教え込む意味で

 仮装は仮装でも、「欽ちゃんの仮装大賞」の仮装

でどうだ。



  子供が近所の家のドアを叩く。

  子供が来たことを知り、お菓子を用意して笑顔でドアを開ける老人。

  目の前にパンツ一丁の白い子供の集団。(体育座り)

  …が、まるでマトリックスのように視点を様々変える「ピンポン」の仮装で20点満点。

  ファンファーレと共に拳を突き上げ、笑顔でセットからワラワラと飛び出してくる

  パンツ一丁の白い子供の集団。

  「お菓子をおくれ!」

  チロルチョコ、3コを手渡す老人。

  そこへ、どこからともなく欽ちゃんが横走り。

  「もっとあげてヨー。あげたげてヨー。

   …君たちどこからきたの? …上野から?

  遠くからはるばる来たんだヨー。頑張ったんだヨー。」

  苦笑いしながらチロルチョコをさらに手渡す老人。


 リアル・日本のお正月!(ダメじゃん)






どう頑張ったところで、企業が利益を計算出来ないようなイベントは
流行しづらい、という現実。

かといって、法外な値段のプレゼントが飛び交って
ラブホテルが満員になるようなハロウィンなら、いっそ流行らない方が良い。

 

 

 

 

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