見よ、私の使いがあなたに先立って行く。  (出エジプト32,34)


   最近 天使に興味を持つ人が非常に増えてきました。 ところがキリスト者はいったい 天使についてどのように考えているでしょうか? まずキリスト者は 全能の神が 天と地、見えるものと見えないものの造り主であることを固く信じ、更に、「天にあるものを捜し求めよう」 と言うキリストの勧めに従おうと努力します。 ところで この天にいて見えない世界の属し、霊である天使は 人々に与えられた神の特別な賜物です。

   天使には 様々な役割がありますが その中で最もたいせつなことは 人々が 真理と霊のうちに 神を礼拝するように教える事です。  そして、神の望みにかなった生活をさせ、あらゆる面で 人は 神を喜ばせる聖霊の実を結び、神を味わい、愛の完成にまで至るように 導こうとします。 ですから、 詩編作家ダビデは 「主よ、天使と共に私は歌います。 あなたの神殿で 礼拝し、あなたのみ名を讃えましょう」 と言っています。 ミサ典礼の言葉によると 、キリスト者も ダビデと同じように 「神を仰ぎ、神の権能を敬うすべての天使たちと共に喜び祝い、声を合わせて、神の栄光を終わりなく歌い、つつしんでたたえます」 と言います。



天使は被造物であり、目に見えない霊である。   (ニケヤ信条)


                     聖書による天使の役割

 1- 三位一体の神を見、礼拝し、ほめたたえ、神に仕える
サムエル記下 6,2−ダニエル 3,9 -詩編 148,2 − コロサイ 1,16−
1ペトロ 3,22 − ヘブライ 1,14 − 黙示 19,10 − 
 2− 宇宙万物の創造の手伝い (物質的なものにかぎって)
知恵 9,9 - ヘブライ 12,5 − 黙示 16,5 −
 3−目に目えるものの管理 (宇宙、大自然、空気、風、星、季節、時など)
使徒 14,17 − ローマ 1,20−23 − ヘブライ 2,5 − 1テサロニケ 4,16 −
黙示 7,1 − 黙示 19,17 −
 4− 地上の国々、国民、部族、人類の支配
申命記 32,8 − 詩編 91,11 − ダニエル 10,13 − ダニエル 12,1 −
使徒 16,9 − 黙示 2,1;8;12;18 − 黙示 3,1;14 −
 5− 警告、お知らせ、報告をする 又神の言葉を伝える
創世記 19,15−18 − ザカリア 2,10 − ルカ 2,10 − ルカ 24,4 −
使徒 8,26 − 使途 10,22 −ガラテヤ3,19 − 黙示 1,1 −
 6− 誕生を告げる
創世記 16,11 − 創世記 18,10 − 士師記 13,1−20 − ルカ 1,13 − 
ルカ 1,26−38 −
 7− 人を守る また 導く
創世記 48,16 ー 出エジプト 14,19 − 申命記 3,49 −
 ヨシュア 5,13−15 ー 1列王 19,7 − ダニエル 3,49 − 
ダニエル 14,36 − トビト 1,20 − 使徒 5,19 − 使徒 12,7 − 
ガラテヤ 4,16 −
 8− 使命や役割を与える
創世記 22,15−18 − 出エジプト 3,2 − 士師記 6,11−24 − 使徒 7,30
 9− 神のみ旨に従って 災い、疫病,死などをもたらす
サムエル記下 24,16 − ダニエル 13,55−59 − 1歴代 21,12−15 −
シラ 44,13−20 − 黙示 8章と9章 −
 10−物事の使い方やいやしの方法などを教える
トビト 6,7−10 − 箴言 13,17 − ヨハネ 5,4 −
 11−十回と律法を与える
申命記 33,2 − 使徒 7,53 ー ヘブライ 2,2−3 − ガラテヤ 3,19 −
 12− 力づけるために マナ (天のパン),水、食事を与える
創世記 21,17−19 − 知恵 16,20と29 −1列王 19,5−8 −
エゼキエル 3,1− 黙示 10,8−11 − 
 13− 知恵と知識を与える (神殿と典礼、カレンダー、歴など)
出エジプト 25章から30章まで − エゼキエル 40章から45章まで
ダニエル 8,16−17 − ダニエル 9,20−22 −
 14− 証を与える
詩編19,2−5 − ルカ 24,4−7、 黙示 22,16
 15− キリストの人間性を守る
マタイ 2,13 − マタイ 4,11 − マタイ 26,53 − マルコ 1,12 −
 ルカ 22,49 − 
 16ー 段々神の神秘を知るようになる
詩編 24,7−10 − ヘブライ 1,4 − ヘブライ 2,9 −

























    私たちは 天使と出会いました !

           
   教会の列聖された聖人達が 私たちに伝えるメッセジはこれですが、証拠を示してくれる人々は少なくありません。 多くの人々は自分の生涯から見て、疑いもなく、天使の現存がなければ、このような保護とか、インスピレーションとか、予感を説明できないと考えるでしょう。 神が私達の保護を任せた、この目に見えない友は どんな風に自分を現わしているでしょうか?
                         
 

   (教皇ピオ12世の証) 「他の世界、目に見えない世界が存在します。 それは 私たち生きている世界と同じ位確かです。 私達を取り囲んでいるこの目に見えない世界は 天使であふれています。。。天使たちが あなた達が見物し、訪れた町にあなた達と一緒にいた、彼らはあなた達の旅に同行していました。
キリストはいつもご自分の清く愛にあふれる心にとって、とても大切であった小さい子供達のことを次のように言われなかったでしょうか? 「彼らの天使たちは天でいつも私の天の父の御顔を仰いでいるのである」 と。 
子供が大人になる時、守護の天使たちは 彼らを捨てるでしょうか? 決してそうではありません。 一人一人がどんなにつまらない人であろうと、世話をする天使があります。



   (アクィナスの聖トマス 1224−1274) 「生れた時から 人間は天使の助けを受ける。 困難に満ちた生涯にわたって、天使は人を賢明に導き、世話をする。 生涯の終わりに、天の故郷において 更に 栄光の仲間となる。



   (アニエス・ドゥ・ランジャック 1602−1634) は聴罪司祭から次のように命じられました。 彼は、彼女に天使が現われることを心配して、彼女のそばに天使を見る時に、その天使を足げにするように、ということでっした。 天使が次に彼女に出現した時、アニエスは当惑しました。 天使はアニエスが困っているのを見て、愛情を込めて彼女を眺め、そうして言いました。 「アニエス、従順にしなさい。あなたが命じられたことを実行するなら、この出会いは、神様にとって とても楽しいものになります」。そうしてアニエスが未だためらっていると 彼女がすぐ従順に行うように 3回彼女を押しました。 とうとうアニエスは 足の先で少し天使に触れました。 非常に尊敬を込めたやり方で…そうしてアニエスは平和を見出しました。 アニエスが十字架について黙想する度に 天使が彼女にキリストの受難の道具を示したと言われています。 更に、アニエスの天使は 祈るように気を配り、夜には彼女を起こしました。 アニエスの天使は、彼女の魂と体を祈りのために起こすということだけではなく、深い思いやりをもって、真っ暗な修道院の廊下を聖体の前まで 彼女を連れて行きました。


                          
 
   (聖ジェンマ・ガルガニ 1878−1903) は何回も 自分の手紙を守護の天使を介して、相手に届けました。 彼女は 自分の霊的,物質的生活を助ける守護の天使の存在を味わう恵みを受けていました。 ある日、天使は彼女に自分の忠告を書かせました :「イエスを本当に愛している人は 少ししか語らず、全てを耐え忍ぶことを覚えておきなさい。 私はイエスに代わってあなたに命じます」 と。 天使は時々、厳しい指導を示しました と ジェンマが打ち明けました。 「昨日、食事中に天使は私に厳しい眼差しを投げました。 しばらくしてから、私は又彼を見ようとしましたが すぐに目を伏せました。 どうしよう。 彼はとても怒っていました。 「恥ずかしくないのですか?」 と彼は 私に言いました。 「私の目の前で 義務に背くなんて!」 確かに彼の眼差しは恐ろしいでした。 私は泣く以外、何も出来ませんでした。 とうとう 朝の2時頃 彼が私に近づいて来るのを見ました。 彼は私の額に手を置いて言いました : 「悪い子よ寝なさい!」 と。 



   (教皇ピオ11世 1857−1939 ) 「私の説得を中々受け入れない人物と話さなければならない時、私は守護の天使に頼りました。 私は問題を全て私の天使に依頼しました。 そうして、私は、これから出会う人の守護の天使にも参加を頼みました。 いったん 二人の天使の間に合意が成り立つと 私と訪問者との会話はうんとやさしくなりました」。


                           

   ある日 ラミ神父 (1853−1931)は次のように証します。 『突然、私の前に自転車に乗ったた男がいました。 私はひっくり返った車輪の一撃を受けるはずでした。 しかし, 大天使ガブリエルが 二つの車輪をつかんで、自転車をとらえ、それを静かに横におきました。 彼は確かに自転車と乗っていた人を持ち上げて、道の端の草の上に置いてくださいました。天使にとっては重さなんて全く問題になりません。 彼らにとって全てはとても簡単です。 その時私は ぽかんと口をあけて天使と私を見つめるこの男を見ました。 私はこの哀れな少年を前にして大笑いしたいでした。。。」 



  (聖ヨハネ・ボスコ 1815−1888) 「あらゆる不幸や苦しみ (霊的にも)に合う時に 信頼をもってあなた達の守護の天使のもとへ助けを求めに行きなさい」 と言う習慣がありました。 ある日、ある若い左官が5階から落ちました。 その時 彼は ドン・ボスコの注意を思い出して 「僕の天使!助けてください!」と叫びました。 彼はかすり傷一つなく無事に 立ち上がりました。
   臨終の時ドン・ボスコは次のように言いました。 「平和の接吻を私に与えるのは 私の天使、私は彼と共に行きます。 さようなら! 天使を大事にした人のために 何と天使は戦う事か! 何と 彼は私を慰める事か! 私の天使を どうして見えないのか?私はこの天使の腕のうちに死にます」 と。


   聖フィリッポ・ネリ (1602−1634)は 自分の守護の天使に出会ったと 親友の二人に打ち明けました。 ローマで、彼が 自分の持っているものを 全部 まさに一人の貧しい人に与えようとした時、その人は彼をとどめて言いました:「「私は ただあなたが そう出来るかどうか 見よとしただけですよ!」 と。


                            

   パドレ・ピオ (1887−1968)は ある日 悪魔の激しい攻撃を受けました。 彼は、自分は絶望的だと思い、守護の天使に助けを願いました。 しかし、天使は現われませんでした。 とうとう現れた時 パドレ・ピオは本当に怒っていました。 そうして、天使の不在を非難しました。 それから罰として天使に目を向けずに 天使から離れました。 天使はほとんど 涙を流さんばかりに全く恥じ入って、パドレ・ピオについて来ました。 とうとう彼は仲直りしました。 そうして天使は 神が今回はパドレ・ピオが助けなしに独りで困難から抜け出るように望んでおられた と説明することが出来ました。


   
   聖 ティエゴ・ダルカラ は 15世紀のフランシスコ会士ですが、1588年に列聖されました。 ある日、修道院は欠乏に追いやられていました。 彼は天使たちに呼びかけて、助けに来るように願いました。 すると天使たちがすぐに現われて、修道士たちの食事を準備しました。 修道士は皆びっくりしました。 1646年のムリリヨの有名な絵 「天使たちの台所」 はこの出来事を奇麗に画いています。


   聖ベルナルド (1090−1153) は又、私たちにこのように言っています。 「もし私たちの目を覆っているベールが落ちる機会があれば,どれほどの注意深さと慎重さをもって、天使たちが 祈っている人々の間に、又、黙想している人のそばに立っているかを見るでしょう! 聖なる天使たちは、私たちの感謝と賛美に参加し、私たちのうちに、そんな風に心をうばわれているのを見て喜びです。 更に、彼らの固有の祈りを付け加え、天に昇る良い香りの香のように 祈りを高めます。


                                
    
 


天国のスーパーマーケット

     昔から 僕は 守護の天使と共に命の道を歩んでいます。 ある日彼は ≪ 天国のスーパーマーケットに   行きましょうか? ≫と誘いました。  すぐに賛成しました。  この珍しい所に入ってから 守護の天使が  次のように言い出しました。≪ 我が子よ、キリスト者がいり用とするものが全部ここで見付かるでしょう。  さあ、自由に あなたにとって必要なものを上手に選びなさい。  今日 持って帰れないものは、明日 取りに来てもいいですよ! ≫と。  先ず 同じ列に並んでいた 忍耐の油一リトルと愛のサプリメントのドリンック二十本を僕のかごに入れました。  それに 和解のジュースや仲直りのコンソメ、そうして 知恵の袋の一ヶ月分を加えました。  聖霊のおいしそうな実がどこにでもありましたので、特に 力の豆や勇気の缶詰 又 信仰の種、喜びの花束や祈りの粉もたっぷり取りました。  スーパーマーケットの通路を進むと 賛美と感謝の新鮮な果物を見付けて嬉しくなりました。  僕のかごがあっと言う間にいっぱいになりましたが やはり 救いの喜びと赦しや慰めの盛り合わせのサラダをかごに入れずにいられませんでした。  最後に レジのそばに置いてあった 忠実の板チョコと従順のキャンデーを急にかごに入れました。  そこで僕の守護の天使に尋ねました: ≪ これ全部で いくらでしょうか? ≫ 。  彼は 微笑みながら答えました:≪ 何も! イエスは あなたのために命を奉げる事で既に 全部支払いましたから。  がこれを至る所にもっていきなさい! そして沢山の人々とこれを分かち合いなさい! ≫

 


 
神の心に戻る

トップページへ戻ります


神の使い  −  人の友
     天使たち