Out of standard #04
春のうららの心斎橋

大阪、心斎橋。大阪を代表する繁華街の一つです。
大阪に住んでいた頃、ちょくちょく遊びに行ってたんですが、
まぁ繁華街ですし、大阪という独特の土地風土のせいか
変わった人たちをしばしば目撃したもんです。

タイトルどおり、それは友人Kと初春に商店街を歩いてた時の話。
いつ来ても人ごみでごった返す所なんですが、
商店街に入ってしばらくした時、人混みの奥からなにやら喧噪が。

 DS 「…先の方でなんかあったみたいやな?」

  K 「あぁ、ケンカかな。」

 DS 「こんな真昼間から? まさか。」

      「〇×=&%#〜!!!」

 DS 「誰かが叫んどるみたいやねぇ。」

  K 「行ってみようや。」

 DS 「あ、でも向こうも近づいてきてるわ。」

    
「〇×=&%#〜!!!」

 DS 「よく聞き取れないけど、あきらかに関わっちゃいけないタイプの感じがするなぁ。」

  K 「怒ってる感じではないね。」

そして、急に人ごみの切れ目があって、私たちはその声の主を見た。
見た目はお世辞にもキレイとは言えず、どちらかと言えばホームレスに近いような様相のオッサンだった。
目は完全に「いっちゃって」て、よだれが出てて明らかに危ない。
そんなオッサンは目の前に札束を広げながら大声で叫んでた。

オッサン「見てみー!一億円じゃぁ〜!!」

  K 「…一億円もないよなぁ?」

 DS 「うん。でも、100万円くらいはありそうやで。」

  K 「ものすごい、違和感。」

 DS 「ああいう格好の人が札束持ってるとね…」


よく見てみると、そのオッサンの後を若干距離を開けてゾロゾロとついて行く黒服軍団の姿。
その後ろを、携帯で頻繁に連絡し合う、強面の方々が続く。

すごく、事件の匂いがする嫌な行列。

関係あるかどうかは分かりませんが、その後30分くらいした後、
難波駅の周辺にパトカーと救急車が大量に駆けつけているのを目撃し
ますます気分が落ち込んだり。
まぁ、結局なんだったのかは分からずじまいですが、
そういう理解に苦しむ光景が頻繁に繰り広げられ刺激に満ちている、
大阪って、そんな所。