Out of standard #12
「ライブへ行こう!」
数年前、エアロスミスの大阪ドームライブへ行って参りました。
映画「アルマゲドン」の主題歌を歌っていたバンドね。
そういった、『でっかいライブ』の経験が無かった私は、
過去にクリスマス・イブに氷室京介のライブへ一人で行って周りのカップルから変な目で見られた
という経験を持つ、ライブ経験豊富な旧友Wに連れられていざ会場へ。
ドーム前で、さっそくダフ屋に捕まる俺。
助け出すW。
今度は素人に「チケットいくらですか?」と言われて捕まる俺。
助け出すW。
野球グッズの店へ入ろうとする俺。
連れ出すW。
どうも僕は、こういう場所ではふらつく傾向があるようだ。
更には、全然知らない青年に
「このCD、限定盤だってよ!」
と、いきなり振り向かれて話し掛けられてしまい、
「へぇ、そうですか。」
と答えたのに、
「…誰?」
と逆に聞かれる始末。
それはこっちのセリフ。
ようやく会場内へ。
暗転と同時に盛り上がる会場。
エアロスミスの登場と共に、一気にテンションはプロレス・モード。
W 「うぉぉぉぉ!!!スティーブン・タイラー!!」
DS 「そこだー!行けぇー!!」
しかし周りの客はもっと凄かった…
激しく髪を振り乱し、絶叫する女性。
見たことも無い動きでダンスするサラリーマン。
ナゼあなた達が?!と思えてならない、老人集団。
早くも疲れて座ってるオジサン。
黙々とご飯を食べてるコワモテの兄さん。
狂信的なその光景は、僕の『プロレス・モード』を一気に萎縮させた。
…圧倒された僕は無難に手を叩きつづけるのみ…
あのパワーは凄い。
ていうかついていけない。
「そういうもんだよ。」と後に語ったWでしたが、
あそこまで我を忘れるテンションを一体、
自分の中のどこから引っ張り出して来ればいいのか分からず、理解に苦しむ。
そんな話をすると、
「プロレスを見て盛り上がれる神経のほうが理解に苦しむ。」
と逆に返され絶句したり。
負けじとプロレスの素晴らしさについて語れば語るほど、
どんどん自分が変な目で見られていくような感覚に陥るので途中でやめましたが。
まぁ、要は趣味の問題なんですけどね。