Out of standard #24
Cry baby cry
<attension! 不気味な話が含まれています。その手の話が苦手な方はご遠慮下さい。>

「盛りのついた猫の鳴き声が赤ん坊の泣き声に似てる。」

Stephさんの掲示板でこんなやり取りがあってから、昔の怖い体験を思い出しました。

話は10年程前。私が中学生時代のコト。
当時の私は「ベッド」に憧れてまして、部屋が狭くてもベッドが効率的に置ける
ハイ・ベッド』なるものを手に入れました。
言わば、「二段ベッドの下の部分が無いやつ」です。(図1)

ハイベッドは、ベッドの下に色々と物が置ける分、省スペースが可能なワケです。
当時の私の家はマンション暮らし。
組み立て式といえど、鉄骨だらけのそのベッドを運ぶのは苦労した記憶があります。

しかしその分、組み立てたベッドに狂喜。
オヤジの友人さんから中古で引き取ったヤツなので、
多少あちこちにキズやら何やらがあったんですが、そんな事はお構いなし。狂喜乱舞。
初めてのマイベッドに興奮してました。



ハイベッドが来てから数年後の夏。

いつものようにハイベッドで腹出して寝てた所、夜中に寝苦しくて目が覚める。
目を覚ましてみると汗ビッショリ。
布団もしっとりと濡れてて物凄い不快感。(そう、おねしょしたような感じ)

「あぁ〜、気持ち悪ぅ…汗ふいて着替えよう。」

そう思い、「よっ、」と声をあげて体を起こそうとしたら


体が動かない…


そして違和感。


「声も出てない?!」

「あー、あー。」
意識して声に出してみる…と、
どこかくぐもった声に聞こえる。
実際に声が出てるのかも自分で分からない。

なんだろう、この変な感覚…。
夢じゃないのは意識できてる。
試しに舌を噛んでみる。
物凄く痛い。

ただ、頭がスッキリしない。体がシビれてる。 ただ、それだけ。


「そう、それだけだ…」

イヤな感覚が迫ってる感じがしたので、ワザと自分でとぼけて寝ようと努力する自分。
それに反して研ぎ澄まされる全神経。


そして、階下からいつしか聞こえてきた赤ん坊の泣き声。

「こんな夜中に赤ん坊の泣き声が…」

赤ん坊だもの。夜泣きだってするだろう。


しかし気になって仕方がない赤ん坊の泣き声。

「早くあやしてあげなさいよ。」

怠慢な親だこと。



目をつぶって寝ることに集中…



泣きつづける階下の赤ん坊。


そして…少し声が大きくなる。


大きくなる。


更に大きくなる。




「近付いてる?!」

赤ん坊の声が、階下の天井近くから聞こえるように感じる…
つまり、自分の部屋の真下から。

「天井すれすれの「高い高い」をしてるのか?」
などと、現状で精一杯のひょうきんな形容をしてみた時




声がリアルな状況に!!

さっきまでは、床一枚隔てた下から聞こえてた赤ん坊の泣き声が、
今は部屋の中から聞こえる!!
しかもベッドの真下から!(図2)

「こんな大きな声じゃ、他の部屋で寝てる両親も飛び起きてくるぞ?!」

ってくらいに生々しく、リアルに俺の真下で鳴き声が聞こえてくる状態。
パニックを通り越して一気に死んでしまいそうな心の衝撃を受ける俺。
悲鳴にならない悲鳴。


そして…

ギリギリで意識を保ってた俺に追い討ちをかけるかのように、
その赤ん坊の泣き声がベッドの下から真上へ急上昇。
自分の体を通り過ぎて更に上へ…

そうして、ギリで保っていたオイラの意識はプツリ、と切れたのです。




それ以来、夜中に聞こえる「赤ん坊の泣き声」が
極端に怖くて仕方が無いんです。
夜中に聞こえる猫の鳴き声も…

貴方のお宅で深夜に聞こえてくる猫の盛り声…






本当に猫の声ですか?





図1。
テーブルにあらづ。






寝るとこんな感じ。





















































































図2