前問でも確認したように、排中律は常に成り立ちます。
では、次の命題について考えてみましょう。
(1)現在の日本の大統領は禿である
…日本に大統領は存在しないので、「禿である」も
「禿でない」も正しくありません。つまり偽です。
(2)A君は空を飛ぶのをやめた
…A君はもともと空を飛べないので、「やめた」も
「やめていない」も偽になりますね。
(3)夏目漱石は5で割り切れる
…言うまでもなく、「割り切れる」も「割り切れない」も
正しい答えとはいえません。
これらの命題は排中律を破っているように思えますが、
実はそうではありません。
さて、ここで問題。
これらの命題の共通点と、なぜ排中律を破っていないかを
考えてみてください。