それでは矛盾を証明していきましょう。
√2 = q/p の両辺を2乗して移項すると、
2p2 = q2
となります。ここで左辺は偶数ですよね。
奇数を2乗しても奇数なので、qは偶数だと分かります。
そこで、q = 2r とさらに置き換えてみましょう。
これを先程の式に代入すると、
2p2 = 4r2、つまり p2 = 2r2ですね。
先程と同じような理由から、pも偶数である、という
ことになります。
しかし思い出してください。pとqは互いに素である
という条件がありました。ところがpもqも偶数である
とすると、どちらも2で割れてしまいます。
これは最初の条件に矛盾するので、遡った最初の仮定、
「√2は有理数である」が間違っていたことになります。
よって、√2は無理数であることが証明されました。
いい数学の問題は、発想型のクイズやパズルによく
似ていると思います。思いがけない解法で、驚くほど
簡単に、鮮やかに解けてしまったり。
今回の証明はその方向とは少し違うかもしれません。
割と素直に考えていけば解ける問題ですね。