中国、九州北部ローカル線乗り継ぎ及び鍾乳洞、島原等観光旅行 |
(1日目)平成10年3月7日![]() 列車は定刻に発車した。朝早かったのでさすがに眠い。途中の駅でサラリーマンや学生が乗って来たり降りたりするがさすがに早い時間なのでラッシュ時のような騒がしさはない。姫路駅に到着すると橋を渡った隣のホームに岡山駅行きの列車が止まっていた。乗り換え約6分。乗り遅れたら後の行程がめちゃくちゃだ。それより座れるかどうかが心配だった。しかし十分に席は空いていた。とは言っても発車間際にはほとんど席が埋まってしまった。せっかくの久しぶりの鉄道旅行だったので、本当は赤穂線回りで岡山駅に行こうとも考えたが、時間的に無理だとわかったのであきらめた。岡山駅到着。次の列車まで待ち時間約30分。ここからこれから通る伯備線総社駅まで吉備線が伸びている。せっかくだから久しぶりにディーゼル列車に揺られて先まで進もうと思ったが適当な列車が無かった。先に気づいていれば大阪駅の始発列車に乗っていたのだが今更しかたがない。予定通り新見駅行きの列車に乗った。この先広島まで続く芸備線は14時過ぎまで列車がない。かといって新見で何時間もいてもしょうがない。 ![]() ![]() ![]() 井倉洞は駅の南西歩いて数分のところにあった。まだ小雪の舞う季節。観光客はほとんどいなかった。高梁川を挟んだ旅館やみやげ物屋のある対岸に高い滝がありその水が落ちる流れの中腹付近の横に鍾乳洞の洞穴が見えた。入場(入洞)料を払い橋を渡って鍾乳洞に入った。狭い通路を抜けるとこうもり岩、金すだれ、三段峡、月の廻廊、見返りの池など鍾乳石の芸術というべき神秘の世界がそこに広がっていた。鍾乳洞は上に向かって伸びていた。時計を気にしながら奥へと進む。頂上とおぼしき場所から下に向かってまっすぐ道がついていたのには少し興ざめした。 鍾乳洞を出るとまだ次の列車まで時間があったので、最初は新見でお昼にしようと思っていたのだが、みやげ物屋をひやかしがてら隣接した食堂で昼食をすませた。 このあたりは美しい渓谷で、井倉洞のほか、絹掛の滝やバスで40分のところにも満奇洞という鍾乳洞があることがパンフレットでわかった。いつか機会があれば訪れてみようと思う。 ![]() 新見駅のホームにはすでに備後落合駅行きのディーゼルカーが止まっていた。改札口を出て町の散策をすることも考えたが芸備線は本数が少ないから1両だけでは座れるかどうかわからない。我々は散策をあきらめ席の確保と駅構内の観察をすることにした。とりあえず改札口まで途中下車印を押してもらいに行く。 14時05分、列車は定刻に発車した。我々以外に鉄道ファンとおぼしき旅行者が数名。あとは地元の学生と病院通いか買い物がえりの女性が多かった。これだけ本数が少なくては通勤通学には利用しにくい。学生もけっこう長い区間乗っていたようだがいつも通学で利用しているのだろうか?乗り遅れたりしたら遅刻だろう。普段は車で送ってもらっているのかもしれない。ともあれ中国山地の谷間を縫うように線路がしかれており約1時間で備後落合駅に到着した。ここからは島根県の宍道駅まで木次線が走っている。3段スイッチバックと延命の水で有名な出雲坂根駅と駅そばで有名な亀嵩駅がある路線である。本当はそちらに乗りたいのだが、今回はこのまま芸備線でホテルを予約している広島駅まで行くことにしている。備後落合駅には三次駅行きのディーゼルカーがすでにとまっていた。新見駅からの車両もそうだったが、ここから三次駅行きも1両であった。少しでも良い席を確保しようとみんな駆け足でホームを走る。ほとんどの人が乗り移ったようだ。 定刻に発車。朝早かったせいか乗ってまもなくうとうととする。気がつくと塩町駅についていた。ここから広島県の福山まで福塩線が走っている。三次駅16時41分着。島根県の江津駅までは三江線がつながっている。私はこの三江線と福塩線、木次線にはまだ乗ったことはない。いずれ乗ることになるだろうが三江線は乗るには忍耐がいるような気がする。これから乗る広島駅行き普通列車は国鉄時代から活躍しているキハ58の複数両連結の列車であった。私は古くてもこのような列車のほうがすごく落ち着く。旧型車両が廃車される中このような車両がまだ活躍していることは喜ばしい限りである。しかし沿線の住民にとっては早く新しい車両になったほうがいいのかもしれない。車内はすいていた。ツーリング氏も私もそれぞれボックスを占領し脚を伸ばしてくつろぐ。まだ3月初旬であるからだいぶ暗くなってきた。広島駅に近づくにつれボックスを占領できないくらい乗客が増えてきた。18時34分、列車はほぼ定刻に広島駅に到着した。 ![]() ホテルに戻って明日の予定を話し合う。 就寝。 |